さそり座(蠍座、Scorpius, Scorpio)は黄道十二星座のひとつ。南半球、天の川沿いにある大きくて有名な星座である。トレミーの48星座の1つ。α星はギリシャ語でアンタレス・日本では明い星の意味から赤星(あかぼし)・中国では火・大火と呼ばれ、太陽以外で有名な恒星の一つ。夏の大三角とともに夏の星座として親しまれ南の空に確認することができる。
天の川に大きなS字型で横たわっており、特徴的な形をしている。
また、さそり座には明るい星が多くあり、視等級<3.00の星の数は12個あり、88星座の中で最も多い。アンタレス以外では、サソリの毒針を意味するλ星のシャウラ、尻尾を構成するθ星のサルガス、頭部に位置するδ星のジュバなどが明るい星として知られる。
α・アンタレス 2009/8/15 東京・八王子にて撮影 β・アクラブ δ・ジュバ ε・ウェイ ζ・グラフィアス η・サビク θ・サルガス λ・シャウラ μ・ピリ・エラ・ウア ν・ジャバハー ξ・グラフィアス σ・アルニャート τ・アルニャート υ・レサト ω・ジャバト・アル・アクラブ
またさそり座は天の川上にあるため、多くの星団を含む。散開星団のM6およびM7のような天体がある。このほか、球状星団のM4およびM80、惑星が1つ発見されている天体のOGLE-2005-BLG-390Lというものがある。 神話
アポロンの息子パエトンが天をかける太陽の馬車を強引に運転したときに、このさそり座に刺されそうになり、一瞬ひるんだ。そのとたん、馬たちが制御不能になり、天と地を焼きつくしそうになったので雷神ゼウスが馬車に雷を落とし、落ちた先がエリダヌス川(エリダヌス座)であった。
中国ではさそり座を青龍にたとえた。この想像上の生物は、強力だが慈悲深く、天に現れることによって春を予告する。星との対応はさそり座のサソリと同じであり、頭部に房宿・心臓部に心宿・尾部に尾宿の三星宿を置いた。
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